大國魂神社で焦りが消えた私。自然体のまま理想の彼と巡り合えた話
焦りから解放され、見つけた本当のご縁
過去の恋愛で傷つき、理想の相手になかなか巡り合えないことに、私は強い焦りを感じていました。周りの友人たちが次々と結婚していくのを見るたびに、取り残されていくような不安に押しつぶされそうになっていました。そんなとき、藁にもすがる思いで訪れたのが、武蔵国の総社とされる大國魂神社でした。
過去の傷と、止まない焦り
私は20代後半を迎える頃、恋愛に対して非常にネガティブになっていました。過去の彼氏にひどく傷つけられた経験から、新しい関係を築くことに大きな不安を感じていたのです。頑張って自分を良く見せようと努力するほど空回りし、理想とはかけ離れた関係ばかりを繰り返していました。
「もう、自分には良いご縁なんてないのかもしれない」
そう諦めかけたとき、インターネットで大國魂神社の縁結びの由緒を知りました。特に、本殿横にあるイチョウの木が縁結びにご利益があるという話を読み、もしかしたらここなら、この止まない焦りから私を救い出してくれるかもしれない、そんなかすかな希望を抱いたのです。
神聖な空気と、心落ち着く時間
私が大國魂神社を訪れたのは、確か秋も深まる頃だったと思います。京王線の府中駅から歩いてすぐという立地の良さも、私にとっては有難い点でした。大鳥居をくぐり、参道を進むにつれて、街の喧騒から離れ、空気が澄んでいくのを感じました。境内は広々としていて、豊かな緑に囲まれています。特に、樹齢千年を超えるというご神木のけやき並木は圧巻で、その悠久の時の流れを感じさせる佇まいに、自然と心が落ち着いていくのを感じました。
まずは手水舎で身を清め、本殿へ向かいました。平日だったこともあり、参拝客はそれほど多くなく、ゆっくりと自分の気持ちと向き合う時間を持つことができました。本殿の前に立ち、私はこれまでの恋愛で感じてきた不安や焦りを一度手放すことを願いました。そして、「飾らない、ありのままの私を受け入れてくれる、穏やかで誠実な方と出会い、心穏やかな関係を築きたい」と、具体的に、けれども欲張らずに静かに祈りを捧げました。
本殿参拝の後、縁結びのイチョウの木を見に行きました。黄色く色づき始めた大きなイチョウの木は、見上げているだけで力をもらえるような存在感がありました。この木のパワーにあやかりたいと思いながら、もう一度、穏やかなご縁をお願いしました。お守り授与所で、縁結びのお守りもいただき、大切に鞄にしまいました。境内をゆっくりと散策し、深呼吸を繰り返しながら、自分の内側にある焦りの気持ちが少しずつ和らいでいくのを感じていました。
訪問後の変化と、予期せぬ出会い
大國魂神社を訪れてから、すぐに劇的な変化があったわけではありません。ですが、明らかに私の気持ちは変わっていました。あれほど焦っていた結婚や良いご縁に対する気持ちが、少し軽くなっていたのです。「無理に頑張らなくても、ご縁があればきっと巡り合える」と、良い意味で力が抜けたように感じました。
そんな心境の変化があったのは、大國魂神社を訪れてから2ヶ月ほど経った頃でした。学生時代の友人と数年ぶりに集まる機会があり、その場に、友人の知人として彼が来ていたのです。第一印象は、とても穏やかで話しやすい人、という感じでした。飾らない話し方と、私の話をじっくり聞いてくれる優しさに触れ、一緒にいてとても心地が良いと感じました。
それまで私は、初対面の人に対してどう見られるかばかり気にしてしまい、素の自分を出せずにいました。しかし、彼に対してはなぜか不思議と肩の力が抜け、自然体で話すことができたのです。彼も、そんな私の様子を面白がってくれているようで、会話が弾みました。
自然な歩みと、結ばれたご縁
その日をきっかけに、彼とは連絡先を交換し、何度か二人で会うようになりました。彼は私の過去の恋愛の話も、否定することなく聞いてくれました。私が抱えていた不安や傷に対しても、ただ寄り添ってくれる温かさがありました。頑張って自分を良く見せようとしなくても、ありのままの私を「面白いね」「そういうところが好きだよ」と言って受け入れてくれたのです。
一緒に過ごすうちに、彼となら心穏やかな関係を築いていける、そう確信できるようになりました。そして、出会ってから半年後、彼からお付き合いを申し込まれました。あのとき大國魂神社で願った「穏やかで誠実な方」そのものだと感じています。
今、そしてこれから
今、彼とお付き合いを始めて1年になります。無理に背伸びせず、お互いを尊重し合いながら、穏やかな日々を過ごしています。過去の傷は完全に癒えたわけではありませんが、彼との関係の中で、少しずつ自信を取り戻せています。
大國魂神社を訪れる前は、焦りと不安でがんじがらめになっていました。でも、あの場所の神聖な空気と、自分の心と向き合う時間を持つことで、凝り固まっていた気持ちが解きほぐされたように思います。そして、「こうでなければならない」という理想を手放し、自然体になったことで、本当に縁のある人との巡り合いを引き寄せられたのだと感じています。
もし、今のあなたが私のように恋愛で傷つき、焦りを感じているのであれば、大國魂神社を訪れてみてはいかがでしょうか。あのご神木のけやきのように、どっしりと構え、ありのままの自分でいることの大切さを教えてもらえるかもしれません。そして、心が穏やかになったとき、きっと素敵なご縁はすぐそこまで来ているのだと思います。
私はこれからも、感謝の気持ちを忘れずに、彼とのご縁を大切に育んでいきたいと思っています。